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コウジョウ見学.COM

11月3日 コウジョウ見学.COM

☆コウジョウ見学.COMの企画  日産追浜工場見学 体験記☆

2003・11・3


ありがとう、コウジョウ見学.COM!(前編)

日産・追浜工場編☆「カルロスゴーン来て来てプロジェクト・第一回」

コウジョウ見学.COMは手作りツアー。
管理人さんはみんなの意見を聞きながら、
優しく、ゆる~く、なんでもアリの門戸は広く、
それでもし~っかりキモチを束ねる天才です。

それぞれが、それぞれの価値観で見つけたものを持ち帰ろう・・
このツアーの根底に流れる、そんな思いが心地よい。

このツアー、そのうち、「カルロスゴーン来て来てプロジェクト」
カルロスゴーン本人がまぜてまぜて☆ツアーになること必至です。
フハハ。そしたら、心地よく混ぜてあげましょうね、管理人。
・・・閑話休題。

まずは休憩広場で軽~く開始前のミーティング。
「楽しみましょう」の笑顔とともに
管理人手作りの問題カードがくばられ、
ツアー開始と相成りました。

日産追浜工場が用意してくれている、
「工場見学」と書かれたのバスに乗り込みます。
ゴージャスなバスです。
観光バスのようです。
車体ピカピカ・日産カラーのラインがまぶしいホドです!

私は、精神年齢がシンクロしたリックン(小学二年生)と仲良くなって、
一緒にバスに乗り込みました。
ドリンクホルダーがついて、カーテンがついて、
なんてこったい!バスガイドさんがお目見えです!

・・・で、こともあろうにこのバス、チョコっと走って、
トタン張りの大きな四角いホッタテプレハブに横付けされました。

なぬッ!このホッタテ小屋(でっかいけど)に、ナニがある?

ガイドさんに促されて、
コンクリートの床に降り立つ。
これ、コウジョウ?物置、よくても、車庫、だよね?

工場の造りとは対照的に美しいいでたちをされたガイドさん、
私たちを誘導していきます。
・・・おずおずとついていく私たち。
ヒエ~、建物、ボロいんですけど!
いろんな音が、薄い壁になさけな~く反響してるんですけど!

ビシシッ!バシシッ!
これまたなんとも
「ハイテクとは程遠いビニールのカバー」の向こうでは、
何かが行われているようです。

「火花だ!」リックンが叫びました。
なぬッ!ここで、ナニを、やってるおるのだ?

私が「囲いモノ」に囚われてあぐあぐしている時に、
リックンの瞳はすでに輝いていて、
「火花だ!」タタタタ、と前へ進んでいきました。
すばらしきかな、コドモの柔軟性!
ありがとう、リックン!一瞬で目が覚めましたよ!

・・・そう、火花でありました。
溶接してるんですな。オンボロビニールのむこう、
だ~れもニンゲンがいないところで、ロボットが。

そう!ハジメテおがむ、ナマ産業ロボットが、そこにはッ!
海外からの視察団が、
オドロキをとおりこして、あきれる・・というナマ産業ロボットが、
健気に労働をこなしておりました。
それを目の当たりにしてしまった
何も知らない熱血マグロ姉さんを襲ったのは
あきれるを通り越して、ア、キレル・の感情だったッ(お・バカァン)

だってだってだって!
ありえないッ!その繊細な動きは、一体ナニッ!

ちょっとちょっとちょっとアンタたちどういうつもりなの一体全体、
みんなして、よってたかって複雑に動きやがって
あッ!!ヒネったな!アンタ、今そのウデひねったね?
あッ!!今アンタ、こぉおぉおんな薄いドアんとこに
スゥってウデをのばして、
指(?)で、「プチ♪」って優しく溶接したでしょ!
ちょっとそこの2台むこうのロボット!アンタ、その
親鳥がヒナにエサあげてるみたいな動きはナニよッッッッ!

どうなってんのッ!ありえない動きッ!
納得イカンのだよ、えッ!
思わず囲いを飛び越えて、
ロボットにつかみかかりたくなる私
(かろうじて理性が勝ちました)

それでも、
その精巧なロボットでもこなせない複雑な工程は、
最後はヒトの手にゆだねられるといいます。
クチをあけたままの私と目があって、
ニコっとしてくれたおじさんは、生身の人間でした。
・・なんてこったい!

まわりを見れば、
コウジョウ見学・COMツアーの皆さんの顔は輝き、
リックンの顔は真剣で、
管理人さんはそれとなく最前列と最後列を、
急かすでもなく、待たすでもなく、気を配る。
(つまり前後を走り回ってつないでおられる・感服)

私はな~んもかんも忘れて、ただただアングリ!
すばらしきかな、日本ッ!ああ、すばらしきかな!
なんてコトを思って、なにもかもが愛しくなってる。

広い工場・全てのものに、
繊細な想いがつまっているのであります!
「ナニをどこにどう配置するか」
「移動するときにはナニを使うか」
「動線はどう確保するか」
複雑な工程を必要とする車は、
工程を1分短縮すると、
ヘイキで1~2時間のスペアタイムが生まれるそうだ。
・・・一緒に参加した、
営業マン・レスキュー講座のよしみ先生が
楽しく軽く説明をくれて、より、興味が深まるのであります!

あ、そういわれてみると、
アレにも、コレにも、意味があるのね!
え、ソレってそういう名前なんですか!

全てが計算されつくしている。
効率のため?いや、そりゃアタリマエなので、
もっと奥を見ようじゃないか。
・・・この全ての計算は、
大モトは、そこで働く人々のために。
ここで生産される車を手にする、全ての人々のために。
ビバ☆QC!
世界に誇れる日本のクォリティコントロールの真髄見たり!
なんてこったい・・・!

「あ!車のドアがロープウェイに乗ってる、僕、ナントカ山で、乗ったよ!」
リックンが叫ぶ。

そう、車のドアがレールにぶらさがって、工程の旅を続けてる。
階上にのぼって、おりて、
本当にロープウェイのようにして・・・

チョ・・チョットまって、ありえない光景!
ニッサンキューブのドアの後ろにマーチのドア、
白、黒、銀、オレンジ?・・・色もマチマチ・車種もマチマチ・
なんの約束もないように、ランダムに並んでる。
どどどっど・どうやって制御している???

ゆ~らりゆらりと揺られる車のドアのロープウェイ下を、
人間たちはトボトボと細くて急な階段を上り下り
(お車サマなのね☆)
工場を出る。

続いて、テストコース試乗のバスの列に並ぶことにし、
「はぁ~すごかったねえ!」
リックンとしゃべりながら振り返ると、
そこには灰色のプレハブが佇むように、建っていた。

・・・ン?フ、と違和感。
ちょっとまって、
私たち、ここから出てきたんだよね?
あのロボットも、ロープウェイも、コンピュータ制御の数々も、
誇り高い技師の人々も、あのなかに、いるんだよね?
今も、そこに、いるんだよね?

テキを欺くワザなのか、忍者屋敷の伝統なのか、
それとも全てが夢なのか・・・?

低く垂れ込めた雨雲のさらに下を「黒ッ猪雲」が飛んでいく。
嵐が近い。

・・・続く




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